肺がんとは
肺がんは、現在、羅漢数、死亡数ともに世界で最も多いがんである。
日本においては2015年の部位羅漢数(予測)は、大腸がんに次いで2位、死亡数については、1994年連続して1位(男性1位、女性は2位)となっており、増加傾向が続いている。
死亡数が多い理由としては、がんの中でも特に信仰が早いがんであり、しょきの自覚症状もあまりないため、発見が遅れがちである。
原因
喫煙が主で、非喫煙者に対して4~5倍といわれている。
また、喫煙開始時期が早く、喫煙指数が高いほど、肺がんにかかるリスクが高くなる。
さらに受動喫煙によっても肺がんのリスクが高くなり、受動喫煙がない人に対して20~30%程度高くなると推定されている。
症状
早期には症状が起こりにくく、発見されにくい特徴がある。
又、風邪などの症状と区別がつかないことが多いため、気になる症状が少しでもある場合は、受診をすすめる。
特に、喫煙歴のある50歳以上の人は注意が必要だ。
●咳(せき)
咳は気道の中に侵入してきた異物を排除するための反対的な反応があり、肺がんで最もよく見られる症状である。
●痰(たん)
痰は気道の分泌物に細かい、チリやほこり、最近、軌道からはがれた細胞などが加わった混合物であり、肺がんによく見られるっ症状である。
●血痰(けつたん)
血痰は、単に血が混じったものであり、肺がんで病院を受診する人の20%程度に見られる症状である。
●声がかすれる
肺がんが進行して、声を出す声帯の動きを調整する神経をまひさせたときにおこる症状である。
●胸痛・背部痛
肋膜や肋骨、背骨などに、がんが進展した時に起こる症状である。
●発熱
肺炎を合併したり、がん自体が大きくなった時にみられる症状である。
●そのほか
がんが進行すると、腫瘍が上大静脈(頭部、上肢からの血液が心臓に戻ってくる血管)を圧迫または閉塞することから顔や首(頸部)にむくみが生じる。
検査と診断
肺がんは早期の段階で発見できれば、滝刹那治療により根治できる割合が高く、身体的負担の軽い治癒が可能である。
●胸部X線検査
胸部X線検査は気管支の抹消やその奥にできる、肺野部のがんの発見に有効である。
●喀痰細胞診
中心部肺がんは、心臓や太い血管の影とがんが重なりやすくX線検査ではっけんするのが難しい。
●気管支鏡検査
痰が出ない場合、あるいはたんで診断ができない場合は、気管支鏡あるいはファイバースコープと呼ばれる特殊な内視鏡で…
病期(ステージ)
病期(ステージ)とは、がんの進行の程度を示す言葉である。
治療
肺がんの主な治療法には、「手術療法」「放射線療法」「科学療法」の3種類がある。
●手術療法
手術療法は、肺がんが早期の場合に行われ、ほかの臓器に転移していないことが条件である。
●放射線療法
X線やγ線、そのほかの高エネルギーの放射線を使ってがんを殺すものである。
●科学療法
抗がん剤を動脈注射または静脈に点滴する、全身的な化学療法がおこなわれる。
●分子標的療法
肺がんの増殖に影響を与えている特有な分子の異常が認められる場合に…
●内視鏡治療(レーザー治療)
気管支の内腔に発生したがんに行われる。